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日本の性教育はなぜ保守的?学校と親が教えるべきこと

今や小学生でもスマートフォンを持ち歩き、サイトのHな広告やアダルトサイトなどを見て誤った性の情報を知ったり、SNSや出会い系サイト経由で望まない妊娠などのトラブルに巻き込まれたりするケースが後を立ちません。性問題への関心が集まる中、日本の性教育の現状はどうなっているのでしょうか?

冒険をしない、保守的な性教育

日本の学校は、性教育にまだ非常に保守的です。例えば、学習指導要領を見ると中1の指導内容では、受精・妊娠を学びますが、セックスについてなど肝心なそこにいたるまでの過程は学びません。避妊具についても中学校では指導しません。学校も、学習指導要領から外れた内容を指導すると、バッシングの対象になる風潮があるためです。

広島県の公立学校で、保健体育を教えている教諭の女性(29)は、「性教育の単元はあまり気が進まないんです。内容に踏み込みすぎると、バッシングに繋がりかねないので。だから、授業を行う際は冒険せずに教科書に忠実に沿い、余計なことはあまり言わないようにしています。」と言います。

13歳までに十分な知識を学べない

刑法では、性的同意年齢(性行為に同意できる能力があるとみなされる年齢)は13歳以上と設定されていますが、学校教育ではその中1の13歳までに、セックスも含めて正しい性の知識を得る機会は無いのが現状です。



2018年、東京都足立区の中学校で行われた性教育の授業が学習指導要領から外れた指導であったため、都教育委員会が注意喚起を行ったのは記憶に新しいです。
教師も性教育には頭を抱えており、その根幹には学習指導要領の規制が今も根強くあります。


親から子へ、ドラマのシーンを切り口に

とはいえ、学校任せにするのではなく、タイミングを見て、親からもきちんと伝えることは必須だと思います。例えば、私には娘がいるので、同姓として話をする必要があると考えています。

突然切り出すのではなく、一緒に見ているドラマなどで男女のシーンが出た時などに、それを題材にして切り出すのが自然で、伝える側も話しやすいかなぁと今は思っています。せめて中学生になるころには、恋愛の延長線に性行為があること、避妊の重要性や方法についても触れることができると良いなと個人的には考えています。

 一方で、海外の性教育を見ると、例えばドイツは中1の段階でコンドームなど避妊具の実践的な扱い方を学習します。フィンランドでは同じく中学校で、ペニスの形状や恋愛関係、異性愛・同性愛など、日本では「ありえない!」と思われる部分まで包み隠さず授業を受けます。

pixabay

諸外国と比較することで、先進国のはずの日本は性教育の分野がいかに遅れているか表面化します。

東京では15年ぶりに「性教育の手引き」を改定

しかし、その現状を打破すべく少しずつ日本も性教育の整備を進めています。例えば、東京都は、現代の性の課題に沿った指導ができるように「性教育手引き」を約15年ぶりに改定し、都内の公立学校への配布に踏み切りました。その中には、学習指導要領外の内容を扱う際のガイドラインなども含まれています。

セクハラや恋も取り扱って

今後は、小学校の段階で、男女の体に違いだけでなくその違いに関する不適切な発言(いわゆるセクハラ)についても触れて欲しいと思っています。

また、小学生になると、「恋」の気持ちが芽生えると思いますが、異性に対する気持ちの変化も取り扱って欲しいと思います。現在の学習指導要領では、恋愛にはほとんど触れませんし、教科書の内容も、中学校の「保健体育」で少し出るかでないかといった程度です。

海外のレベルに追いつくには長い時間がかかりそうです。日本の性教育の現状をしっかりと知り、 隠さない性教育を家庭で行う必要があることを認識しておいて欲しいです。

27歳、フリーライター、一児のママ。広島県で家族3人暮らし。ブログも運営しています→https://nanesan.com/