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「オンライン授業」と「教科担任制」今進めるべきはどっち?

文科省では2022年度から小学校で英語・算数・理科に専門教員を導入する「教科担任制」について議論が行われています。「教科担任制」は先生の負担減やより専門的な指導につながるとして好意的に評価されることが多いですが、今回はその反対の立場から「教科担任制」を考えてみたいと思います。

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小学生に専門性は必要?

まず、小学校でそこまで専門的な指導が求められているのか、という疑念があります。もちろん、英語のスピーキングや理科のプログラミングなど専門的分野を学ぶ際、一時的に、より深い知識を持つ教科担任を導入するというのは考えられます。ですが、その他の通常の授業で専門的な指導は必要ありません。

また、 人員確保も必要です。小中学校の教員不足は簡単に解消出来る問題ではありません。というのも、教員免許は中学や高校のように多くの大学、学部でとれるわけではなく、教育大学など専門的に幼児教育を扱う大学・学部でしか取れないのです。

外部から人を雇うという案もありますが、強化についての知識があったとしても、それを小学生に分かりやすく教える技術がある人がどれくらいいるでしょうか。

教員免許を持たない人物を外部から雇うことは制度面でも指導面でも問題が出てくる可能性があります。

導入するなら準備期間が必要

それならば、今小学校にいる先生たちが教科担任へと移ればいいのではないか、という意見もありますが、今いる先生が都合よく、新たに小学校の教育課程に追加されたプログラミングや英語のスピーキングといった専門技能を持っているとは限りません。

そうなると、先生たちは「教科担任」に選ばれた場合、その教科の知識を自分で学ぶ必要がありますが、それではただでさえ激務である先生の負担が増えてしまい本末転倒です。

もちろん、どこかのタイミングで転換は必要かもしれませんが、教育大学の指導内容の見直しや、段階的な教科担任などの導入といった準備期間が必要です。

「オンライン授業」or「教科担任制」今進めるべきは…

そもそも先生の負担を減らすことが「教科担任制」導入の主な目的なら、他の方法も並行して探っていくべきでしょう。
一つ例を挙げるとすれば、オンライン授業の導入です。専門的な部分はその分野の知識を持つ講師によるビデオを見せ、担任はその補足や児童の様子確認を行うようにすれば、子どもの理解度は増しつつも、担任の負担は減らすことができます。

最終的には専門分野に限らず基本的に座学の授業はビデオで行い、担任はそのフォローアップのために教室を回る、という形式を目指す方が生徒への目も行き届きやすく、先生の負担も減らせる良い方法ではないでしょうか。

コロナ禍がいつまで続くかわからない状況下で、導入を進めるべきは「オンライン授業」か「教科担任制」なのかは一度考えてみる必要があるはずです。

京都大学教育学部在籍の現役の大学生です。年齢は20歳です。